2017年8月13日日曜日

NEW HOME:LITTLE WORKER − その2


前回に引き続き
NEW HOME: LITTLE WORKER
の整備後です

ボロボロ サビサビ だったミシンですが
錆と汚れを落として
最初よりは ずいぶん良くなりました



ベッド部分の錆は深くて 完全に落とすには
まだまだ時間が掛かりそうなので
ほどほどにしておきました



なぜか 後ろから見たほうが
少しだけ きれいに見えるような気がします



後ろ側の文字は そこそこ残っています
「LITTLE WORKER」
小さな働き者 と言った感じでしょうか

同じミシンが
「Little Worker Sewing Machine」
「Midget Sewing Machine」
「Mothers Helper Sewing Machine」
といった 複数の名称で販売されていたようです




糸取りバネは無くなっていたので
手持ちのバネを適当に曲げて
それらしくしてみましたが
だいぶ 歪んでしまいました

上糸調子のバネも 手持ちのバネを
適当に加工して付けました



消えかかっていますが
「LIGHT RUNNING」の文字
グレイハウンドの体には 「NEW HOME」の文字
軽快に動くというイメージでしょうか

グレイハウンドのイラストの下には
「TRADE MARK」の文字も見えます



錆を落とすまでは すべり板は全く動かず
錆ついた板にしか見えなかったのですが
すべり板にもロゴの刻印がありました



すべり板の下に 釜があります
小型の砲弾型ボビンケースを使い
前後に動く構造です

ボビンケースの規格などは異なりますが
この構造のミシンは
もう少し大きめの家庭用ミシンでも
多く見かけるものです

半回転釜や全回転釜が主流になる以前の
ミシンの主な構造の1つだったと思います

海外では 様々なブランドで
造られていたようですが
国産では ほとんど造られなかった構造です



すべり板の奥の部品には
パテントの刻印もありました

PATENTED  APR  4  1911
ーANDー
FEB  13  1912

このミシンの製造年は定かではありませんが
1910年代と考えれば良いのかもしれません
100年くらい前のミシンということですね

***

このミシンの一通りの磨きは
午前2時頃に終わったのですが
そこでやめればいいのに
試してみたい誘惑に負けて
つい試し縫いをしてしまいました
・・・
縫えません
・・・

けっきょく その後も調整に苦戦して
何とか縫えるようになったのは
午前4時頃でした

しばらく前に行った作業でしたが
もう やりたくありません
ぐったりです

できれば早く寝る目標は 未達成でしたが
初めて調整する機種の 錆びついたミシンが
縫えるようになったので
それは ちょっとうれしいのでありました



台は 本体の整備から数日後に作りました
立派な台は不要なので こじんまりと小さめです

もともとの台から ロゴ部分だけを切り取って
新しく用意した台に取り付けました
いくつか試しましたが
真鍮製の木ネジの雰囲気が合いました

***

大正時代後期から 昭和のはじめにかけて
JANOMEの起源となった会社が
どのようなミシンを真似て作ったのか
日本の現代的なミシンの源流として
興味があって手に入れたミシンでした
 
錆びついた格安ジャンク品でしたから
アンティークとしての価値は全くありませんが
この程度が 私にはちょうどいいのです

程度の良い きれいなアンティークミシンだと
傷つけたり壊すのが怖くて
自由に手を掛けられませんからね

100年たっても 錆や汚れでボロく見えても
整備すると動いてしまう
昔のミシンは すごいですね

まずは これにて 作業終了です
もっときれいに 錆を落としたいところですが
それは また いつか