2017年3月8日水曜日

明徳館のボイラーは鈍感さの象徴かもしれないな


  何度か、近所の市立図書館明徳館の木質ペレットボイラーの設置のデタラメさとデザインのひどさ、あるいは設置までの経緯への疑念などについて、このブログに書いておりました。そして、秋田市にも問い合わせをしておりました。

 秋田市長宛には、私が書いたブログの記事のリンクを貼り付けた上で、ボイラーの撤去を求める手紙を書きました。市のサイトに、そのようなメールでのお手紙コーナーがあるのです。今回は、手紙に対しての回答がありました。ボイラーに対しての私の疑念などはすでにここで公開してきたことなので、回答についても公開しておこうと思います。

 なお、市長あての問い合わせと同日に、都市整備部にも風致地区に不適切と思われるボイラーがなぜ設置を許されているのか、また城下町ルネッサンスなどをうたっている市の街作りには、あのようなボイラーを必要と考えているのか、その考えを問い合わせましたが、こちらの回答は来ていません。身体の不自由な方が、図書館を1周移動できなくなったことについても、バリアフリーの観点から言及しましたが、今回の回答にはそういった都市整備部に問い合わせたことは書かれていません。

 市長への手紙の回答の文章が各部署の連名になっており、都市計画課も名を連ねているので、市長への手紙の回答にまとめられてしまったのかもしれません。もしも、別に回答が来た時には、あらためて紹介します。

 では、以下は回答の全文です。読みやすいように、適当な位置で改行しました。

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                                          平28広-手 第48号
                                          平成29年 3月 8日

 辻永 幸夫 様

                  秋田市長 穂  積      志   

          市長への手紙について(回答)

 日頃から、本市行政に対してご理解とご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。平成29年2月5日および2月12日に提出のありました標記の件について、下記のとおり回答します。

                記

中央図書館明徳館が立地する千秋公園周辺につきましては、市街地に貴重な緑や水辺の空間を提供している場所として、市民に親しまれ利用されていることから、「秋田市景観計画」において、公園との連続性・調和に配慮した景観形成を図ることとしております。

木質ペレットボイラーは、その燃料であるペレットが温室効果ガスの低減に寄与することや地産地消のエネルギーであることから、市有施設への導入を積極的に進めております。しかし、ペレットの発熱量が化石燃料と比べ小さく、機器そのものが大きくなってしまう傾向にあるため、当該機器を既設建物内に収容することができず、やむを得ず屋外に設置したものであり、その結果、周辺の景観等に配慮する必要が生じているものであります。

そのため、景観については、雪消えを待って今年度中に植栽をすることとしており、運転音については、遮音パネルの設置や排気ダクトの向きの変更など周辺への影響の低減に努めてきております。

また、白煙については、ペレットボイラーの始動時に機械が暖まるまでの短時間に発生するもので、そのほとんどがペレット燃料等の水分によるものでありますので、ご理解くださるようお願いいたします。

なお、県・市連携文化施設については、来年度以降、設計や工事を行うことになりますが、施設完成後の運営も含め、周辺住環境が保全されるよう意を用いてまいりますので、本施設の整備にご理解、ご協力をお願いいたします。

        (企画調整課、環境総務課、都市計画課)


                   担  当  秋田市企画財政部広報広聴課
                              広聴担当
                              直  通  018-888-5471
                             FAX  018-888-5472
                           E-mail ro-plpb@city.akita.akita.jp


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 以上です。

 読んで最初の印象は、まるで人ごとだなーということです。景観に配慮しなくてはならないと自分たちで決めているのにも関わらず、自分たちがその景観を乱したことを基本的に認めている文面です。それなのに、「・・・やむを得ず屋外に設置したものであり、その結果、周辺の景観等に配慮する必要が生じているものであります。」などと、どうしようもなかったみたいに書くものだから、無責任と言いますか、完全に他人ごととして扱っていますよね。

 公園入り口の坂のそばは良くないだろうと、もっと奥まったところに設置したものの、そちらも当然のごとく良くなかったので、けっきょくは今の場所に移設されました。そのボイラーの移設の経緯を見ても、やむを得ずではなくて、はっきりと悪影響が出るとわかっていながら行ったボイラーの設置です。そして、明徳館に木質ペレットボイラーを設置する、やむを得ない理由などおそらく存在しません。

 配慮が必要なのに、配慮しなかったからおかしなことになっているのだから、まずは反省しなさいよと言いたくなりますね。自分たちの間違いは認めないことを基本としているでしょうし、そもそも仕事をするときに、自分のお金でもないし自らの責任をあまり感じていないのかもしれません。

 そういう責任のあいまいさ、予想される結果に対しての鈍感さは、許しがたいものを感じますが、市役所のような組織にそんなことを言ってもどうしようもないかなとも思います。冒頭で自らの取り決めがあることを書いて自らの責任を明らかにしながら、続けてやむを得ない結果として景観の問題が発生したと書くような、誰が何の立場で書いたのかよくわからないような「名文」回答が来るのは、今回の問い合わせの予想の範囲内ではありますが文の出来がいまひとつようのな気がします。でも、 いちおう、回答の代表名は秋田市長なので、この文面でOKしたのでしょうね。

 「・・景観については、雪消えを待って今年度中に植栽をすることとしており、・・」 とありますが、植栽すると景観の問題が解決するとでも言いたいのか、たいへん大雑把な書き方です。木を何本も切って設置したボイラーですから、急に植栽してどうにかなるわけないですよね。最初の設置場所と移設場所で、それぞれ何本も木を切っていますから、せいぜい木の本数が最初の状態に近づくくらいでしょうか。おそらくは、何らかの対策を施しましたという既成事実を作るための工事になるのではないかと予想しております。

 その証拠に「・・・ 運転音については、遮音パネルの設置や排気ダクトの向きの変更など周辺への影響の低減に努めてきております。」 と、ちゃんと仕事をしているかのように書かれていますが、まず遮音パネルはごく一部にしかありません。(書いた人見たことあるのかな?)人の通る千秋公園の入り口の坂に広く面する側には、「環境にやさしい木質ペレットボイラーです」という、景観を損ねているとしか思えない幕が付けられているだけで、普通に運転音は聞こえます。まさか、あの幕を遮音パネルとは言わないと思いますが・・・。

 排気ダクトの向きは確かに変えられましたが、熱気の排出方向が、公園の樹木向きから図書館の建物向きに変わっただけです。ダクトの向きの変更は、私もすでにブログに書いてあることですので、回答で教えていただかなくてもわかっていることですが、排気音はおそらく何ら変わらないと予想しています。熱気が公園側に直接向かわないということと、樹木に悪影響がでなくなる可能性が高いというだけです。

 つまり、実際に効果がでていなくても、私達はやっていますと、回答では主張していると見受けられるわけです。植栽も、景観に配慮していますと言う為のもので、実際には大した効果がなくても、景観を損ねている設備に付いての言い訳としては役立つように行うものになるでしょう。本質的な解決に結びつかないことは、私にはどうでもよく何ら関係ないことです。美観が悪く音もして、公園入口の風致地区には不適切な施設であるという事実が全てです。植栽が、免罪符などにはなりません。

  さらに、白煙について 「・・白煙については、ペレットボイラーの始動時に機械が暖まるまでの短時間に発生するもので、そのほとんどがペレット燃料等の水分によるものでありますので、・・」 と書かれていますが、もうもうとした白煙が20分〜30分続く時もありますが、それは短時間なのでしょうか。私は十分長い時間だと思います。坂にも直接白煙が漂っていくこともありますし、始動時とは思われない時間に白煙が出ている時もありますからね。

 足元よりも低い位置から排気されることも私は大きな問題だと思っていますが、そのことについては何ら触れられていません。設備の設計としては、最低最悪のやり方だと思うのですが、スルーされてしまいました。でも、現状では、秋田市あるいは秋田市長はとても恥ずかしい設置の仕方をしていると思うのです。それを、短時間だから問題ないみたいな書き方をしてしまうのは、どうかと思います。秋田市は、こんな鈍感で配慮のないことをして、大丈夫かなーと心配になります。

 市の施設へのペレットボイラーの設置というのは、民間にさきがけての見本という意味合いもあるのですが、けっきょく明徳館のボイラーを通して市が示していることは、景観には配慮しなくてもいいよということと、排気のことも気にしなくていいよと言うことです。風致地区でも何も気にせず、積極的に設置しましょうということです。さらに、最初の設置場所を考えると、近隣の住宅にもあんまり配慮は必要ないよということも示しているかもしれません。

 排気筒を高くする必要も無いし、隣近所から白煙についてクレームが来ても、短時間だから我慢すればいいというのが秋田市の方針ですから、何も気にしなくていいですよということなのです。20分・30分の白煙でも、我慢させればいいから問題なし。京都市が公開しているペレットボイラー導入の注意点には、焚き始めと終わりの白煙には配慮が必要だと書かれていましたが、それは観光都市だから配慮しているということで、秋田市のようなところでは、観光地の入り口でも何にも配慮しなくていいのですということなのかもしれません。市の行いを見ると、たぶんそういうことです。私が言っているのではなくて、市の設置方法と公式の回答から、そのように読めるということです。秋田市がボイラーの設置を通じてそう主張しているのです。

 それにしても、千秋公園は城跡公園で史跡でもあります。観光地としても位置づけられています。観光地の史跡の入り口に、このようなデザインでボイラーを設置することなど、京都市では決してないことでしょうね。せっかくの観光資源の価値を、低下させてしまうだけですからね。でも、秋田市では、そのような行為を市が率先して積極的に行うのです。

 回答の最後の「なお、県・市連携文化施設については、来年度以降、設計や工事を行うことになりますが、・・・」の部分は、私の店のすぐ目の前で予定されている、県民会館というホールの後継施設の建設に付いて書かれています。ボイラーひとつがあの状況では、来たる工事も信頼できませんし不安ですねということを、私が手紙に書いていたことに対しての回答です。

 私の住むところは、秋田市の中心市街地と言われるところで、大掛かりな地下道路工事や、さびれた地区の再開発工事なども近年行われたりしているのですが、どれも市が説明していたような再開発の効果は発揮されず、ただ工事を行いましたというだけだということを強く感じます。そんなところに、さらにボイラーひとつまともな設置状況にできないのですから、次の大掛かりな工事に理解と協力を求められても、そんな気持ちにはなるわけはありません。どちらかといえば、今回の回答で、どうせちゃんとやらないで、その場その場で都合よくでたらめなことをするんだろうなという、不信感のほうが強まったと言えなくもありません。

 ひととおり確認したところで、ボイラーについての今回の回答が言わんとしていることを整理してみましょう。 [秋田市は自ら公園に配慮することを決めているけれど、配慮なくボイラーを設置して景観を壊しちゃいました。それで、木を植えたりするとなんとなくカッコが付くような気がするから植栽はするけど、ボイラー自体は実際のところ何も変えません。]  ということだと思います。本質的な環境意識の欠落やデザインの鈍感さについては、心からがっかりします。

 いろいろ書いておりますが、市長を始めとする市の職員に喧嘩を売る気などは毛頭ありません。もしかしたら同級生や知人が、関係部署にいるかもしれませんし、一人一人はいい人が多いということもわかっています。ただ、あのボイラーはひどい。デザインとしてあり得ない。見ていて本当にがっかりします。千秋公園という貴重な市の財産と、一流の建築家の建築作品を台無しにして、ひどい有り様だと思うのです。

 図書館という、子供も利用する文化施設なのに、子どもたちの良い見本にならないのですよね。 美意識や環境意識・公共意識を育む上で、反面教師にしかならないものを造って、何をしたいのかさっぱりわかりません。芸術文化ゾーンとか、実態とはかけ離れたすっとぼけた地区名を付けて、恥ずかしくないのかなーと思います。

 私は、近くの「なかいち」という場所の再開発で、秋田の街作りは終わった、失敗したと感じましたが、それでも千秋公園は最後の希望になるかなと思っていました。秋田市は歴史ある古いものを破壊して、新しいものを造り、けっきょく街作りに失敗してきたような面があると思っていますが、その中で、歴史的な背景もあり、実際に街作りの核心になり得るボリューム感があるのが、千秋公園でした。だから、秋田市も城下町再生などと言うことをうたったりしているのだと思います。

 その千秋公園の入り口に設置された最悪のデザインのボイラー。これは私にとってはダメ押しでした。秋田市はもうダメなんだなと、実感できます。特別な場所であるはずのところに、デタラメにボイラーを設置したこと自体がひどいということだけでなく、秋田市の職員が皆それを許してしまう、またここを通る一般の人の多くがボイラー設置のひどいデザインに気が付かないのかおそらくはあまり声を上げない、このようにみんなが鈍感になっている事実が、秋田の衰退を加速させていくと思うのです。

  この場所がどうあるべきなのか、美しく保つためにはどうすれば良いのかということに鈍感になっている、いやそういった意識が無い。それが問題なのだと思います。本来は秋田市が、観光や街作りの核として、千秋公園をどのような姿にしてどのように保っていくのか、在るべき姿を言葉でも語り実際にも示し、啓発もしなくてはならないのですが、そういったことが真面目に行われてはいないのです。そこができないと、秋田市が言うような街作りは始まらないのですが、まったくできていないのですよね。

 残念ながら、明徳館のボイラーが許されてしまうのですから、何でもありでどうでもいいというのが、悲しいかな現実です。秋田市の象徴的な場所だけに、この意味は小さくないのですが、たぶんその意味がわかっていないのだと思います。ここが根本なのに、自らダメにしてしまう、救いようのない行為なのですが、それを理解できないところが重症です。今後に期待できないことを、秋田市が自ら証明してるように、私には見えます。

 公園の劣化についても鈍感になっているでしょうし、その逆で公園の価値についてもわかっていないのでしょう。その上で、千秋公園周囲を重要な場所と語り、芸術・文化・歴史を語る秋田市のお決まりのお題目が、中身を伴わず何とも空虚です。

 今回の回答の文章は、ちょっと期待よりも出来が悪かった印象です。お役所は意外とそつなく「名文」をまとめてくるような印象を持っていたのですが、今回のはちょっと出来がよろしくない印象ですね。冒頭から自らの責任を明らかにすることから始めて、墓穴を掘っているような感じもしますし、内容が私でも知っていることばかりで、今ひとつです。各課連名なので、それぞれの建前を並べたのかもしれません。そもそもあの短かさで、正確に回答できるはずもないという面もあります。国の政治を見ていても、論理的な正しさよりも強弁すれば済むという風潮があるような気がしますので、地方の自治体もそれにならっていくのかもしれませんね。

 失敗を自ら認めて反省し改善できない組織は良くならないわけで、時には倒産などという事態にもなるわけですが、良くならなくても倒産しないのが市役所なので、これはもう半ば変わりようが無いということです。一人一人はいい人たちなのに、どうして組織になるとこうなっちゃうのか、残念です。たぶん、個人として公園入口の坂に立ち、ボイラーの前で話をすれば、ひどい設計・デザインのボイラーだねと同意してくれる人は多いのだろうとは思うのですが・・・。

 さて、今回の私の働きかけはこれでおしまいです。予想通りとはいえ何も変わらずです。最初から成果なき訴えになるだろうとわかっていましたが、けっこう書くのに時間がかかり、疲れました。

 好き勝手なことを書かせていただきました。あんなひどいボイラーを近所で見せられているのですから、この程度は許されて然るべきと思っています。あのボイラーの近くまで、今冬も雪かき頑張りましたし。好きなこと言わせてもらいます。

 「あんなボイラーなんて、やめちまえーーー。(叫び)」 

 最後まで読んでくださりありがとうございました。
 以上です。

 以下、写真のおまけ。



ボイラーが設置される前の 同じ場所の初冬の景色
この正面がボイラーの設置場所
ここで 子どもたちとよく遊びました


ここは その昔
明徳小学校のグラウンドだった場所です
狭い狭いグラウンドでした

この狭いグラウンドで練習していた
サッカー部は全国大会に出場しました
野球部も強かったはず

古い体育館で練習していた
バスケ部も
男女揃って全国大会に出場しました

狭くて古いけど 充実した学校だったなー

この場所では
七五三の写真を撮ったこともあります

ちょっとした散策路のようになっていて
図書館の雰囲気にあっていました

この奥に歩いて行って
以前は 図書館を一周できましたが
今はボイラーの配管が邪魔になり
階段が設けられてしまい通りにくくなりました
身体が不自由な方は通ることは難しい状態です
わざわざバリアフリーの考えと逆行しました

秋田市は 悲しいかな
図書館の雰囲気づくりもできない上に
人を通さない障害物まで作りました

文化も何もあったものではありません
ボイラーと配管で台無しです

近くに新設された なかいちの美術館の
周囲の雰囲気もよくないですし
環境や雰囲気の大切さが
わかっていないのでしょうね


 
このへんは 最初にボイラーが設置された場所です
民家のすぐそばです
木も 何本も切られました

 環境に優しい木質ペレットボイラー
目にするたびに中身のない言葉だなと思います
笑えないけど
笑うしかないのかもしれません

*明徳館のボイラーについての全記事は
「80明徳館 」のラベルでまとめました